アカデミー賞、今年も終わりましたね!映画は大好きなんですが、子供が生まれてからは、大好きなゴットファーザーは封印し、ジブリやアンパンマンなどのファミリームービーしか観ない私です。が、やっぱり、毎年アカデミー賞は、わくわくして、いつか、絶対、DVDでまとめて観てやるぅーと思っております。
今年もアカデミー賞、いろいろと話題が多かったですね。最近では、こういった映画界では、セクハラ問題からか、女性軽視反対的な抗議を含めた話題が事欠かないですが、アカデミー賞も、黒い衣装だらけではなかったけれども、スピーチには、そういった内容を含めたものが多かったみたいですね。
Frances McDomandのスピーチが話題に
さて、主演女優賞のFrances McDomandです。この女優さん、大好きです。ファーゴは、何回見たかわかりません。コーエン兄弟の作品に多く出ていますが、兄のほうのジョエル・コーエンの奥さんなんですね。コーエン兄弟の作品は、ちょっと癖があって、昔よく見ていました。出ている俳優さんも、一癖あるひとたちばかりで(結構いつも同じような人が出てるんですよね)、みんないい味だしてるんですよね。大好きな作品いっぱいあります。
ファーゴ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
さて、映画の話や評論は、私はそこまで詳しくないので(特に最近はアニメしか観てないし)、遠慮させていただき、フランセス・マクドーマンド(日本語表記はこれで正しいのかな)の受賞した際のスピーチに注目したいと思います。
この映像を観た時に、毎年、賞のために特別なメイクアップ、ドレスアップをした美しすぎる女優さんの、親族、関係者などなど、へ向けた感謝の気持ちのみのスピーチも大変ラブリーですが、ナチュラルメイクのベリーショートなFrances Mcdomandが、所々で大口あけてあははと笑い、貫禄ある立ち振る舞いのスピーチをする姿が、もうかっこよくてかっこよくて、何度も聞いてしまいました。
英The Guardian誌の動画なので、そのうちリンク切れになってしまう可能性大ですが。ぜひ、見てみてください。スピーチ内容は、頑張れば結構聞き取れます。短いですし、リスニングの勉強としても、ぜひ聞き取りトライしてみてください。
Frances McDormandのスピーチを聞いて、訳してみよう!
まずは、ガーディアン誌のスピーチの説明文。
Frances McDormand uses her best actress speech for Three Billboards Outside Ebbing, Missouri to ask all the female nominees in the audience to stand up together. She tells the audience:
https://www.theguardian.com/
「Three Billboards Outside Ebbing, Missouri」は、映画の原題です。
”スリービルボード”のフランセス・マクドーマンドは、主演女優賞のスピーチで、観客席にいるすべてのノミネートされた女性に一緒に立ちましょうとよびかけました。
ask は、「頼む」や、「たずねる」といった意味ですが、会場に呼び掛けている姿から、よびかけたと訳しました。
では、フランセス・マクドーマンドのスピーチの注目された部分を聞いてみましょう。
If I may be so honored to have all female nominees in every category stand with me in this room tonight.
今夜、この会場にいる、様々なカテゴリーでノミネートされた女性の皆様、私と一緒に立ち上がって。
と言った内容だなと、理解できる文ですね。多分あってるよね(笑)。
でも、冒頭の「If」にひっかかる。。。Ifって、もし~ならば、のような使い方をしますが、この文にIfって必要なのかな?If I may be…って、もし、私が・・・???
と調べたら、If I may … で、もしよろしければ、という意味で使われる口語みたいです。なので、スピーチは、もしよろしければ、立ち上がって。と丁寧にお願いしているんですね。
If I may ※アルクの英辞郎サイトより
The actors, Meryl, if you do it everybody else will. Come on. The filmmakers, the producers, the directers, the writers, the cinema photographers, the composers, the songwriters, the designers.
俳優、メリル、あなたがやれば、他のみんながやるわ、さあ。フィルムメーカー、プロデューサー、ディレクター、ライター、シネマフォトグラファー、コンポーザー、ソングライター、デザイナー。
この部分では、ノミネート部門名をずらずらと並べています、そう、各部門に女性ノミネートがたくさんいるから。
最初に、俳優さんたち!から始まりますが、そこで、大御所のメリル・ストリープにターゲットして、ほら、あなたが先頭きってよ!と言って、それに応じてメリル・ストリープが立ち上がるシーンなんて、なんてかっこかわいいおばさん達なの~!と、同じおばさんとして、うっとりしちゃいました。
OK, look around everybody, look around ladies and gentleman. Because we all have stories to tell and projects we need to finance.
OK, 皆さん、周りを見て、レディース&ジェントルマン、周りを見て。なぜならば、私たちは、伝えたい物語があり、資金が必要なプロジェクトがあります。
we は、自分を含めた女性映画関係者全員の事ですね、この場では、立ち上がっている女性たちの事を意味していると思います。女性も、男性同様に、映画業界でいろいろな主張をしたいし、十分な予算で映画を作りたいんだ、と言いたいんでしょうね。
Don’t talk to us about it at the parties tonight.Invite us into your office in a couple of days or you can come to ours whichever suits you best.
そのことについて、今夜パーティーで私たちに話しかけないで。2,3日以内にあなたのオフィスに招待して、または、あなたが都合のいい時に私たちのところに来てもいいです。
パーティーですからね、今夜は話しないでね、と、あくまでこの日のお祝いの場では、そういった堅苦しい話はナシよ、とまとめるところも良いですね。
気になった言い回しは、suits you best。これ、絶対、セットでよく使う言い回しだろうな、と思い、調べました。
suits you best は、What time would suits you best? というような使い方が多いようです。丁寧な言い方で、いつがご都合よろしいですか?と、相手に空いてる日を聞く場合に使うみたいです。
このスピーチの場合は、whicheverと組み合わせています。whichever は、どちらでも、といった意味です。
ということは、どちらでも、の2つの選択肢は、あなたのオフィスに招待、か、あなたがこっちに来る かを指しているんですね。私、orを境に、2文を区切っていました、間違いです。
2,3日以内にあなたのオフィスに招待して下さるか、あなたが私たちのところに来ていただくか、どちらでもご都合のよいほうでかまいません。
これが正しい訳になるのかな、と思います。どちらもあまり内容的には、さほど変わりませんが。いやー、これが、実際、文字に起こして訳すとわかるけど、聞いただけでは、完璧に理解できないわー。まあ、だいたいわかっていればいいとしよう(笑)!
I have two words to leave with you tonight, ladies and gentlemen, inclusion rider.
私は、今夜、2つの言葉をあなた方に託します。レディース&ジェントルマン、inclusion rider。
今回の、Frances Mcdomandのスピーチから、話題となった熟語、「Inclusion Rider」です。
これね、意味わからなくて。で、旦那に聞いたんです、ちゃんと状況も言ってね、「フランセス・マクドーマンドが、オスカーのスピーチの最後にこう言ったの、Inclusion Riderって。どういう意味?」。
旦那の返事は、「わからん。意味不明。」でした。辞書の役目なーし!でも、辞書で調べても、Inclusion → 包含、包括、で、Rider → 乗り手、乗馬者、騎手、ライダー という結果。。。うーん、辞書も全然役に立たないじゃん。
フランセス、あなたは、何が言いたかったのぉぉぉ~!
と思っている人は、多くいたようで。詳しくEll Onlineに掲載されていたので、引用させてもらいます。
「映画業界における役者&スタッフの多様性を保障する条項」
米『ワシントンポスト』紙によると、「inclusion rider」は「映画に登場する人物のなかに、女性、少数民族、LGBTQコミュニティの人々、障害をもつ人々がある程度の割合で入っていること」を条件とした要項のこと。つまり、現在のアメリカを舞台にしたドラマを制作する場合、出演者の50%は女性、50%は白人以外の役者、20%は障害を持つ役者、5%はLGBTQコミュニティに属する役者でなければならない。また主要キャストに限らず、映画クルー、すなわちエキストラや制作スタッフに対しても同じことを求めている。
どうやら映画業界用語のようで(だから個々の単語を辞書で調べても、意味不明だったんですね)、差別無く映画を製作すること、という条約の一つであるようですね。
まとめ
Frances McDomandのスピーチは、Inclusion riderで締めくくられ、その後大いにこのスピーチは評価されました。うーん、映画業界って、華やかなイメージ先行だけど、今まで、いろいろと、裏では問題大有りだったんでしょうね。
しかし、やっぱり、私なんかの一般人から見れば、この業界の人々は華やかすぎるし、憧れの的ですよね。これからも、素晴らしい映画で、いっぱいいっぱい楽しませてもらいたいです♪おめでとー、Frances McDomand!
コメント